ゆにわのうたひ

yuniwa.exblog.jp ブログトップ

かむなぎやわ(神巫夜話)後記

c0037400_10283640.jpg

今年はじめから約8ヶ月かけて準備してきた自主公演『かむなぎやわ(神巫夜話)』先週土曜日に無事終了致しました。観に来て下さった総勢87名のお客様、スタッフの皆様、本当にありがとうございました!

毎年秋には一年の集大成を何かひとつやろうと決めて、一昨年はカラコロ工房にて『残響を楽しむ』と題した二つの異なったテイストのライブとワークショップ企画を、昨年は『五蘊礼拝』の祖型となる語りと音楽のライブを古志古民家塾でさせて頂き、今年は一気にキャパを大きくしての挑戦でした。

僕自身、長年、即興演劇をはじめとする舞台作品に多く関わってきたので、ミュージシャンとして普通にライブをやるという事だけでは何となく物足りない感じがありました。

もっと物語を、音絵巻のような文様を描きたいという構想はずっと前からありました。『残響を〜』では『チベット死者の書』を参考に、『五蘊礼拝』ではヒマラヤ聖者の語る言葉を中心に構成していましたが、もっと多くの人に共感してもらえるようなもの、そして何より自分自身が語りたいと思えるテーマを求めていました。

そんな中で、今回特別ゲストとしてご参加頂いた義太夫の田中悠美子さんが、2010年にアサヒアートスクエアで『たゆたうた』という自主公演をされました。ゆにわの二人は東京にかけつけて観させて頂きましたが、即興演奏、委嘱作品初演、演劇、映像、ダンス、人形など、田中さんのやりたい想いがいっぱい詰まった不思議空間で、ものすごくインスピレーションを喚起されました。
その公演に至るプロセスをブログにもアップしておられて、僕自身、実現化への大きなヒントを頂いていました。

今回は、脚本、演出、写真撮影、映像制作、デザイン、広報制作、そして出演と、完全にオーバーキャパシティでの取り組みになりました。当初目算していた映像関連の作業を依頼できる方が見つからず、当日は照明の方も急用で来れなくなったりと、色々な細かいアクシデントもありましたが、念願の田中さんとの共演をさせて頂く事もできましたし、もちろん足りない所をあげればキリがないのですが、何とか無事公演を終える事ができてホッとしております。


ところで、今回の物語は、封殺されたり抑圧された者の声なき声を表に出すというミッションがありました。
今回は特に『かむなぎ』と『女性』が中心テーマでした。
かむなぎは律令国家の邪魔者として迫害され、歴史の舞台から消えました。そして、そうして語られて来た歴史の多くの場面は殆どが男性の物語ばかりで、女性側の視点に立った物語というものはあまり語られて来なかったという意味で、女性の声というものも、ある種封殺されて来た感があると思えてきました。

そうして、女性の立場を考慮して古事記を読み解きはじめると、神話が全然違った意味合いを帯びてきました。色々と考えたり、リサーチを繰り返してゆくうちに、この問題は現代にも通じる、今語るべき内容なのではないかと思えるところが多々あり、六編の物語として紡いだ内容はすべて、このミッションの上に立つものでした。

巨視的にみれば歴史の中で封殺された別伝ですが、個人レベルで見れば、例えば同居やDV、介護といった問題と、形は違っても同じ事が繰り返されていると思えてなりません。そして男女の愛に関する物語は、古今東西いろいろな文化的差異はあるにせよ、人類の永遠のテーマです。



舞台を終えて、こうした中で蓄積した色々な事を、もっと多くの方と共有したり語り合いたいと思うようになりました。ゆにわに来てくれるお客さまの多くが女性ですし、いわば人生の舞台裏である癒しの時間の中で聞かせて頂いている女性の本音を、あえて男性の立場として受け取り、何らかの発信ができないかと考えています。
特に最近ようやく注目されてきた言葉のDV『モラルハラスメント』という見えにくい問題について、少しずつ学び、また皆さんと共有したり作品を作ったりしていきたいと思っております。

本当に幸せな社会を作るために。
微力ながら、努力を続けたいと思います。
[PR]
by yuniwauta | 2012-11-01 11:32 | おとだま紀行

ゆにわ主宰          歌島のひとりごと 


by yuniwauta
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30