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ゆにわのうたひ

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出雲大社 大祭礼レポート。

久々の投稿です。
今日は出雲大社の大祭礼に参加してきました。
今年はいろいろと町内の役が多いのですが、特に6年に1回の祭礼のお役の年でもありました。
最初は正直どうしようかな〜とも思いましたが、せっかくの機会なので何でも積極参加してみようと、御神輿の担ぎ手として出陣して来ました。

大祭礼といっても、近くにいながらも僕は毎年ほとんど仕事をしているので、神苑でお茶会をやっているらしいとか、神楽の奉納があるらしいという程度しか知らなかったのですが、どうやら稚児行列やら神輿やらあると聞き、よく分からないまま当日を迎えました。

この日のために新調した白い運動靴(祭礼のため白いものが必要)に白い短パン、Tシャツ、手ぬぐい。
普段だったら絶対こんな格好はしない(笑)ですが、そこはそれ、お祭りですからね。
集合場所に向かう途中、大社を横切ると観光客の方に話しかけられたり、ジロジロ見られて「あれ、御神輿か何かあるんじゃない?」と言っている声も聞こえたりと、多少こっ恥ずかしくもありました。
集まって、稚児さんの着付けなどが終わると(妻の智美は衣装係で参加)お神酒で乾杯して大社本殿へ。

どういう事になるのかと思っていたら、本殿のお庭の中にどんどん入っていきました。
中には100席ほどの椅子と大きな御神輿。
いつもは見かけない金ピカの太鼓が運び込まれて、この太鼓と笛の音と共に御神事が始まりました。
普段の大社の太鼓の音は、ちょっと緩んだ感じで地味なのですが、この太鼓の音は下腹部にズンズン響いて心地よかったです。
この音と共に大社の神職さんや国造の千家宮司さんの入場。
実は「神輿の担ぎ手」といっても、以前八王子にいた頃の小さな神社の御神輿担ぎくらいのイメージしかなかったので、突然の本格的な御神事にちょっと当惑してしまいました。
祝詞の奏上のあと千家宮司さんが本殿の中に入り、大社の御神体を御神輿に移すという御神事が始まりました。これが良かった。

千家宮司さんが大社本殿の中に入っていき、御神体(と言っておられました)を持って出て来たときは、何だか分からないけど涙が出ました。
出雲大社には3種の神器のうち勾玉が納められていると聞いてはいましたが、持って来られたのは小さな木箱(20x7x7くらい?)で、この中に赤い錦のような箱が入っており、これを御神輿の中に移しました。

これがその勾玉だったのかどうか分かりませんが、御神輿の扉を空ける役、千家宮司、扉を閉じた後、麻ひもで扉を締める(結界?)役の方々は、皆息がかからないようにかマスクのような布を付けて御神体を取り扱っていました。
(写真は出雲大社HPより転記)

要するに、御神体が御神輿に移るという事は、その時、御神輿は出雲大社の仮殿という事になる訳です。
英語で神社の事はshrineと言いますが、御神輿の事はportable shrine(携帯用神社!)と言うそうです(笑)しかしこれは言い得て妙。

普段は本殿に鎮座している神様を御神輿に乗せて、近隣の町内を練り歩く訳ですから、神輿の担ぎ手はいわゆる「神様の足」となるのですね。
出雲大社を担いで歩くとは荷が重いなと思いましたが、実際ここの御神輿は本当に重く、16人以上で担ぎましたが、かなり肩が痛かったです。
しかし、御神輿の本来の意味も何となく分かって、お神酒の効果も少し手伝ってか、後半は心地よいトランス感と共に、快調に本殿に帰りました。

帰ると今度は御神輿から再び本殿へと御神体を戻す儀式。
大国主の命に海幸山幸の奉納、玉串拝礼などの式次第を経て終了。
やはりはじめと同様に御神体が移る時は、また何とも言われぬ思いがこみ上げて来ました。

気付くとこういう式次第にも何度も参加する機会があり、感覚的に随分儀式慣れしてきたな〜とは思います。「さきみたまくしみたままもりたまひさきはえたまへ」の神言も歌い慣れて、やはり歌うと身が締まるというか、意識がパッと明るくなるような感覚があります。

儀式の最中にいろいろな由無しごとが脳裏に去来したのですが、それはまた別記事にします。

祭礼は明日まで続きます。
by yuniwauta | 2006-05-15 22:56 | 出雲見聞録

ゆにわ主宰          歌島のひとりごと 


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