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ヴィーナとは (1)

ヴィーナ自体は日本では馴染みのない楽器だが、「琵琶」という形で日本に根付いている。

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弁天様が持っている楽器、というと分かりやすいかもしれない。
この弁財天の持っているのは琵琶だが、この女神の原型はインドのサラスバティーという女神で、サラスバティーは手にヴィーナを持った姿で描かれる。

インド楽器で有名なのはシタールだが、これは今から約700年前に宮廷音楽家のアミールフスローという人がペルシャの弦楽器「セタール」と、インドの古典楽器であるヴィーナの長所を取り入れて開発した楽器といわれている。

さてヴィーナのルーツとなると、これはかなり古代にさかのぼって神話的な時代にその典拠を見ることになる。

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ヴィーナを作ったのはマハーデ−ヴァとも呼ばれているヨーギの主、シヴァ神であるとされている。彼は二つのカボチャをくりぬいて竹竿にくくり付け、そこに動物の腸で作った弦を張って楽器を作った。これがヴィーナの始まりと言われている。

北インドの楽器でルードラ・ヴィーナという楽器がある。ルードラというのはシヴァの別名で、この楽器は神話のヴィーナに似て、二つのカボチャに竹を渡した形になっている。
音は低く重厚で、ドゥルパットという様式で演奏される。

さてシヴァの妻パールヴァティは、彼の楽器を見て自分も楽器を作りたいと思い、もう一つのヴィーナを作った。これは後にサラスヴァティーが手にした姿で描かれるようになったのでサラスヴァティー・ヴィーナと呼ばれている、僕が持っているのもこのタイプだ。

一応区分としてはルードラ・ヴィーナはシヴァ、男性の楽器で、サラスヴァティ・ヴィーナは女性の楽器ということになっている、声域もサラスヴァティー・ヴィーナの方が高い。しかし、これは楽器の区分であって、奏者の性別を限定するものではない。

確かにルードラ・ヴィーナは巨大なので、女性には演奏し辛いと思われるが、サラスヴァティー・ヴィーナの方は男女どちらでも演奏可能だ、なのでサラスヴァティー・ヴィーナの演奏家は女性だけでなく、男性も多い。

だが実際には、昔のインドではヴィーナというのは弦楽器一般を指していたようで、スワルマンダルというインドハープやラバーブのような擦弦楽器もヴィーナと呼ばれていたらしい。

ヴィーナが今の形になったのは17世紀に入ってからで、タンジャ・ヴール(現タミル・ナードゥ州)でその原型が作られたと言われている。ここでは後に南インド音楽の3楽聖と呼ばれるティアガラージャ、シャーマ・シャストリー、ムットゥスワミ・ディクシタールらが活躍し、南インド音楽の発展に大きな貢献をした。

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左は有名な3楽聖の絵だが、向かって左のディクシタールの持っているのがヴィーナである。よく見るとフレットも付いていて現代のヴィーナとほぼ同じ形状をしている。あとの二人が持っているのは声楽の伴奏楽器であるタンブーラだ。
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by yuniwauta | 2005-02-12 01:49 | ヴィーナ

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