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ゆにわのうたひ

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モンセラット巡礼 <上>

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モンセラット(のこぎり山の意)はバルセロナからカタルーニャ鉄道で1時間半ほどの所にある聖山。この山で12世紀に、とある羊飼いが黒い聖母像(いわゆる『黒マリア』を発見した事がきっかけとなって開山され、カタルーニャ地方の信仰の原点とも言われています。

ラ・モレネータと呼ばれる黒マリアですが、一説にはこれはキリスト教で言われるマリアではなく、更に古い時代の大地母神を現したものであるとも言われており、スペインがレコンキスタ(国土回復運動)期に入ってキリスト教勢力が優勢となってゆくプロセスで、こうした土着的な信仰がキリスト教的色合いを帯びて敬称を『聖なる母』を意味する『マリア』と呼ぶようになったのではないかと思われます。

この地で育った芸術家達はこぞってモンセラットを賛美し、ここからインスピレーションを得ていたというエピソードを幾つも読んでいたので、モンセラットは絶対外せない場所でした。黒い聖母像にも、何故か異様に惹かれるものがあって、モンポウ同様、この聖母像が僕をバルセロナまで連れてきたといっても過言ではありません。

ところで、モンセラットに行くには2つのルートがあって、同じカタルーニャ鉄道ですが、ロープウェイの駅と登山電車の駅があって、それぞれ駅を降りて乗り換えていきます。
初日はロープウェイにて向かいました。
c0037400_12359.jpgロープウェイは20人乗りくらいで、10分おきに来るし上の修道院まで10分足らずですので、快適ですが、絶景を堪能する時間も短いのが難と言えば難。

2回目に訪れた時はもう一つのルート登山鉄道を使いましたが、こちらは2両編成で広いですが、1時間に一本なので人が多く激混み、頂上まで20分以上かかるなど難点多しでしたが、ロープウェイと違ってぐるっと山を迂回してゆっくり登ってゆくので、色々な山の表情を楽しめるという利点は捨て難いです。今度行くなら行きはロープウェイ、帰りは登山電車というのがいいかも?

到着するとすぐ修道院に直行。ここでは毎日お昼と夕方に、14世紀から続く少年合唱団のコーラスが聞けるというので、1時間前から席を確保したお陰で3列目あたりで聞く事ができました。
言葉がうまく紡げなくて気恥ずかしいですが、このコーラスを聞いていると正に『心が洗われる』ような気がしました。胸のあたりがスーッとして、なんだか急にいい人になったような気分になるから不思議です。こういうものを毎日祈りの気持ちで聞いていたら、僕ももっと善人になれたかもしれません。
(これは動画を撮っていますので、そのうちどこかにアップします、下はコーラスが始まる前の聖堂内、真ん中あたりに黒マリア像があります。)
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コーラスを堪能したあとは、一度聖堂を出て再び右側の通路から入場すると、黒マリアさんの御前まで行って礼拝できます。

昼間は人が多くて列も延々外まで続いていたので、3〜40分は並んだでしょうか、それでも待望の女神像の前に歩み出て、ガラスケースから覗いている玉に手を触れた時、インドで聖者の方々にお会いした時と似た、不思議な光と慈愛のようなエネルギーをいっぱいに感じて、何だか祝福を受けたような幸せな気持ちになりました。

言ってみれば誰かの作った木製の像、偶像に過ぎないのですが、この地にあって800年近く祈りを捧げられてきたからでしょうか?それはただの像ではなくて、何かもっと大きなものと繋がっているように思えてなりませんでした。
そして、何故か分かりませんが、ここに今回来れた事で何かひとつ今生のマイルストーンに辿り着いたような気がして、何か山を登り終えたような妙な安堵感を覚えたのが印象的でした。
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by yuniwauta | 2008-11-06 01:32 | 西遊記

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