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ゆにわのうたひ

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おのみちこみち(1)

ちょいとエッセイ風に...
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ひょんな気まぐれから、今回の尾道帰りは実家に泊まらず別に宿をとることにした。
とはいえ向島にある宿など、普通なら用がないので知る由もない。
車で島の海岸通りをひた走りに走って、偶然行き着いた宿にでも泊まろうということになり、たまたま行き着いたのが「ホテルおか島」
向島の小歌島(おかじま)にあるこじんまりとしたホテルだ。

階下の浴場で一日の汗を流して浴衣に着替え、しばし久方の潮騒に耳を傾けていたのだけれど、ふと思い立って海の方に行ってみた。

突然思い出したように夏が帰って来た月曜の夜。
営業の終わった福本渡船の立ち入り禁止札をまたいで(*1)停泊してあるフェリーから尾道駅を眺めると、そこには今までには見た事もなかった尾道の姿があった。

駅前にモダンなホテルが立ち、あの素朴だった港町の風情は失われた感があったが、商店街は意外と賑わい、活気があった。
この街の灯が、夜になって静まった海に映っていたのだ。

いつになく、海は静かだった。
まるで巨大な水たまりのように、たよたよとした水面。
ここには、かつて千光寺山の頂きにあった「千里彼方まで照らす石」が沈んでいると言われている。
その石とは何だったのか?

石は沈んでもなお、海底から光を放っていたとも言われている。
当時はもっと海が澄んでいたであろうし、海底からの光に照らされた尾道水道の夜は、さだめし幽玄な景色であったろうと思われる。

今、この海を、近代化されたネオンが照らしている。
それでもなお、この海は美しいと本当に思った。

(*1)立ち入り禁止札は越えてはいけません。
by yuniwauta | 2005-09-15 21:55 | 尾道残照

ゆにわ主宰          歌島のひとりごと 


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