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ゆにわのうたひ

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やわらか頭

最近ある本で、トレパネーション(頭蓋骨に穴をあける手術)に関する記事を見た。
どうやら「ホムンクルス」という漫画でも紹介されていたらしい。
頭蓋骨に穴をあけて脳圧を下げると、第六感が働きだしたり、恒常的な至福感などが得られるということだが、そのことについて考えてみた。

アステカかどこかの遺跡で、結構大きな穴の開いた頭蓋骨が発見されて「古代の脳手術の跡」という見出しが付いていたが、意外とこれもトレパネーションの一種だったのかもしれないのだそうだ。超感覚知覚を向上させ、天文知識や暦等、高度な文明を築いた種族の背景には、こうした手術によって超能力を開発した、一部の能力者階級のようなものが存在したのではないか?と。

そういえば手塚治虫の「ブッダ」の中に、ルリ王子というのが出てくるが、彼は額に穴をあけて瑠璃の玉をはめ込んでいたので「ルリ王子」と呼ばれていたらしく、昼夜ほとんど眠ることなく活動する超人的なキャラとして登場する。

頭に穴をあけると、そんなにいいのだろうか?

確かにパソコン等のやり過ぎで頭が詰まって来た時など、「あー、頭の中に手を突っ込んで、脳みそをぽりぽり掻いてみたい!」という幻想を持った事が、誰でも一度くらいはあるはずだ。
実際そんな事をしたら大変なのだけど、通常完全に密閉されてしまっている頭蓋骨が、パカーッと開いたら......とっても気持ちがいいような気がしないでもない。

と、こんな事を幾日か考えていたら、今日、偶然その答えが見つかった。

赤ちゃんだ。

赤ん坊のときは、頭蓋骨はまだ完全に固まっていない。産道を通る時、この方が多少変形して通りやすいからという事だが(人体って凄い!)、泉門という骨と骨の間の隙間がある。
そう、赤ちゃんはトレパネーションなしで、トレパって(!)いるではないか!!!

赤ちゃんの頭蓋骨がはじめから固まっていない理由は、一つは先の「産道を通りやすくするため」、そして、「これから成長する過程で脳が成長していくのを妨げないため」というものがある。しかし、例外はあるが一般的にはおおよそ10歳前後で、この泉門は閉じてしまう。脳の成長に歯止めがかかる訳だ。

それならば確かに、頭に穴をあけて脳圧を下げてやると、いくらかスペースに余裕ができて、さらに脳を成長させることができるのではないか?

余談になるが、チベットにはポワという修行があって(オウムのあれとは違う)、その修行が完成すると頭に自然に穴があくのだそうだ。修行者はそこに草なんかを刺して「開いた、開いた」と言って喜ぶらしい。(凄いアブナいような気もするが.....)この場合は穴を開けるのではなく、自然に開くのだ。

逆に、俗にいう「石頭」というのは文字通り頭が固い訳で、頭蓋骨がカチカチなら脳も窮屈、当然考え方も固くなってしまって融通がきかない。これでは更なる成長は望めないのは当然だ。

結局いつでも赤ちゃんの時のように、頭が柔らかく、余地がある状態というのが望ましいのだ。大人になると至極「物事というのはこういうものだ」とか「自分はせいぜいこの程度だ」等という固定概念がつきやすい、確かに社会生活の中で、ある程度折り合いを付けていくうえで必要なこともあるのだけれど、同時にそれはいつでも捨てられるようでなくてはならないと思う。

泉門が閉じる10歳くらいの時期というと、何となく自我が目覚めて来て「自分」というイメージができはじめる頃だ。
もしかしたら、頭蓋骨の成長を止めているのは、自分自身なのかもしれない。
自分自身で勝手に設定した「自分自身の限界」、内面宇宙の地平線とは、実は頭蓋骨の事なのかもしれない。

いつまでも、やわらか頭でいたいものだ。
by yuniwauta | 2005-01-29 00:04 | からだのはなし

ゆにわ主宰          歌島のひとりごと 


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