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ゆにわのうたひ

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2008年 11月 07日 ( 1 )

モンセラット巡礼 <下>

サンタ・コバからまたフニクラで戻り、もう一台のフニクラで今度は山の頂上まで一気にあがると、モンセラット縦走コースへの幾つかの道が続いていました。ここからは山の反対側が見えますが、表側とはまた全然違う顔が見えます。
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とりあえず今回は隠棲の修行僧たちが住んだというサン・ジュアンへの道を歩きました。特に何もない山道、照りつける太陽、乾いた土。雨が少ないからかサボテン系の多肉植物がたくさん生えている道を10分ほど歩いて行くと、突然目の前に巨大な岩の固まりが現れました。(写真の真ん中あたりに人が二人歩いていますので、大きさを察して頂けるかと思います)
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左手の岩の中腹に、岩の裂け目に沿うようにレンガ造りの隠棲庵が立てられていました。
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それなりに地下水が湧きだすところがあったり、周りにも木イチゴが沢山生えていたりするので、思いのほか快適だったかもしれません。
修行場というと、何となく厳しいイメージだったのですが、ここはどちらかというと長閑。ただ、昔はフニクラも登山電車もありませんから、一度ここまで来てしまうと町にはなかなか帰れなかったでしょう。喧噪から離れ、レコンキスタ(国土回復運動)などの世相の動乱などからも遠く離れたこの静かな庵で、修行僧達はきっと静かで光に満ちた祈りの生活を送っていたに違いありません。

ところで、ここからまたフニクラの駅まで戻る途中で、モンセラットの奇岩群がよく見える展望台に上がりました。ここからの眺めは何とも不思議な気分。ガウディのカサ・ミラ屋上の奇妙な煙突群は、ここから着想を得たのがよく分かります。

<カサ・ミラ屋上>
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<奇岩群>ところどころに空いた孔が、目や口のように見えるのが面白いですね。
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中にはこんなのや(タラコ唇のゴリラ?)
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こんなのもあったりして....
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自然のいたずらとは正にこの事、聖地でもあるのに、何故かコミカルでトボケた表情の岩たち。どことなく笑っているような生きた表情を持っているこの岩たちから、幾多の芸術家たちがインスピレーションを得た事でしょうか。
この展望台から、しばらくこの岩たちに見入っていると、いつしか時間を忘れて不思議な世界を旅している自分がいました。

岩が語りかけ、岩に問いかけている自分。
相手が無機物であるとか、そこに堆積した悠久の時の流れとかはいつしか溶け去って、まるで巨大なゴーレムのような『それら』は、妙に親しげにこちらを見つめているようにさえ感じました。

かつてはこれらも海の底であったらしいのですが、帰りの登山電車でゆっくりと山を下りながら、地層の重なりと共にそこに刻まれた長い長い時の流れを思うと、昼に飲んだワインが急に酔いを戻したようになって、すっかり山の氣が染み込んだ体がじんわりと熱くなるのが心地よかったです。
by yuniwauta | 2008-11-07 00:10 | 西遊記

ゆにわ主宰          歌島のひとりごと 


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